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なぜ「いい物件」が必ずしも儲かるとは限らないのか?店舗出店で失敗しない物件選び

店舗やテナントを探していると、「駅から近い」「人通りが多い」「外観がおしゃれ」「立地が良い」など、魅力的な条件がそろった物件に出会うことがあります。
一見すると、誰が見ても良い物件に思えるかもしれません。
しかし、ここで注意したいのが、いい物件と儲かる物件は必ずしも同じではないということです。
立地が良くても売上につながらないことがありますし、反対に、目立たない場所でも安定した利益を出している店舗もあります。
店舗経営で重要なのは、物件そのものの評価ではなく、その物件で自分の事業が利益を生み出せるかどうかです。
今回は、なぜ条件の良い物件でも儲かるとは限らないのか、店舗出店で確認しておきたいポイントを解説します。
1.人通りが多くても、お客様になるとは限らない
店舗物件を探す際、多くの方が重視する条件の一つが人通りです。
駅前や商店街、幹線道路沿いなど、人が多く集まる場所は魅力的に感じます。
しかし、通行人が多いことと、実際に来店するお客様が多いことは別問題です。
例えば、オフィス街に飲食店を出店する場合、平日の昼間は人通りが多くても、休日や夜間は人通りが大きく減る可能性があります。
また、通行人の多くが通勤や通学を目的としている場合、店舗の前を通っていても利用するとは限りません。
重要なのは、単純な通行量ではなく、自分の店舗を利用する可能性がある人がどれくらいいるかという視点です。
出店前には、次の点を確認しましょう。
周辺を歩いている人はどのような年齢層か
想定している顧客層と一致しているか
平日と休日で人の流れに違いがあるか
昼間と夜間で周辺環境がどう変わるか
通行人が店舗に立ち寄りやすい環境か
人通りの多さだけで判断せず、ターゲットとなるお客様の動きを確認することが大切です。
2.立地が良い分、家賃も高く利益が残らない
駅前や人気エリアなどの好立地物件は、集客面で有利になる可能性があります。
しかし、その分、家賃が高く設定されていることも少なくありません。
ここで考えなければならないのが、売上ではなく利益です。
例えば、次のような2つの物件を比較してみます。
| 項目 | A物件(好立地) | B物件(住宅街) |
|---|---|---|
| 月額家賃 | 30万円 | 15万円 |
| 月間売上 | 150万円 | 110万円 |
| その他経費 | 90万円 | 65万円 |
| 家賃差引後の残額 | 30万円 | 30万円 |
※説明用の仮定であり、実際の利益計算ではありません。
この例では、A物件の方が売上は高いものの、家賃やその他経費を差し引くと、残る金額は同じです。
さらに、売上が予想を下回った場合、家賃の高いA物件の方が経営への負担が大きくなる可能性があります。
もちろん、好立地によって将来的に売上を大きく伸ばせる事業もあります。
ただし、家賃が高い物件を選ぶのであれば、その家賃を支払うだけの売上を確保できる根拠が必要です。
売上が大きくなる物件よりも、最終的に利益を残せる物件を選ぶことが重要です。
3.おしゃれな物件でも、業種に合っていなければ費用がかかる
外観や内装がきれいで、おしゃれな物件は魅力的です。
特に、初めて店舗を出店する方は、見た目の印象を重視して物件を選びたくなることもあるでしょう。
しかし、内装がきれいだからといって、そのまま営業できるとは限りません。
例えば、飲食店を出店する場合、厨房設備や給排水、排気設備、電気容量などの確認が必要です。
美容室であれば、シャンプー台の設置に必要な給排水や、施術スペースの確保などが重要になります。
物件によっては、希望する業種に合わせて大規模な工事が必要になることもあります。
その結果、家賃は予算内でも、内装工事費や設備費が想定を大きく上回る可能性があります。
物件を選ぶ際には、見た目だけでなく、次の点を確認しましょう。
希望する業種で使用できる設備があるか
電気容量や給排水に問題がないか
空調や換気設備は十分か
内装工事にどの程度の費用が必要か
貸主の承諾が必要な工事は何か
物件取得費用だけで判断せず、開業までに必要となる総額を比較することが大切です。
4.競合店が多いエリアでは、集客できても利益が残らないことがある
人気エリアには、同じ業種の店舗が集まっていることがあります。
周辺に同業種の店舗が多いと、そのエリアに一定の需要があるように感じるかもしれません。
実際に、競合店が集まることでお客様が訪れやすくなるケースもあります。
しかし、競合が多いということは、お客様に選んでもらうための工夫も必要になるということです。
価格競争が起こったり、広告費を増やしたり、サービス内容を充実させたりすることで、売上があっても利益が減少する可能性があります。
出店前には、周辺の競合店舗についても調べておきましょう。
同じ業種の店舗がどれくらいあるか
競合店の価格帯やサービス内容
どのような顧客をターゲットにしているか
自分の店舗ならではの強みを出せるか
競合と差別化できるポイントがあるか
競合が少ない場所が必ずしも良いわけではありませんが、競争環境を理解せずに出店することは避けたいところです。
5.店舗の前を通っても、入りにくい物件がある
立地や人通りが良くても、店舗に入りにくいと来店につながらない場合があります。
例えば、次のような物件です。
店舗の入口が分かりにくい
建物の奥まった場所にある
看板を設置できる場所が限られている
外から店内の様子が分かりにくい
駐車場がなく、車で来店しにくい
車の交通量は多いが、店舗に入りにくい道路環境
特に、車での来店が中心となる業種では、道路からの入りやすさや駐車場の台数が重要になります。
幹線道路沿いで目立つ物件でも、反対車線から入りにくかったり、駐車場が狭かったりすると、来店の妨げになる可能性があります。
物件を内見する際には、建物の中だけでなく、実際にお客様がどのように来店するのかをイメージしてみましょう。
6.契約条件が悪く、将来的な負担が大きい
物件の立地や家賃、設備に問題がなくても、契約条件によっては経営上の負担が大きくなることがあります。
例えば、次のような条件です。
保証金や敷金が高額
保証金の償却条件がある
解約予告期間が長い
退去時の原状回復範囲が広い
設備の修理や交換が借主負担となる
営業時間や看板設置に制限がある
特に注意したいのが、退去時の費用や解約条件です。
店舗経営は、必ずしも最初に決めた場所で長期間続けられるとは限りません。
売上が伸びずに移転を検討する場合や、事業方針を変更する場合もあります。
その際、解約条件や原状回復の負担が大きいと、撤退や移転に必要な費用が膨らむ可能性があります。
契約前には、入居時の費用だけでなく、営業中や退去時に発生する負担まで確認しておきましょう。
7.物件が良くても、経営者の運営方法が合っていない
意外と見落とされやすいのが、物件と経営者の運営方法との相性です。
例えば、駅前の好立地に店舗を構えても、営業時間が周辺の人の流れと合っていなければ、立地のメリットを十分に活かせない可能性があります。
また、広い店舗を借りても、スタッフや資金が不足していれば、店舗を効率的に運営できないことがあります。
物件の広さや設備が充実していることは魅力ですが、それらを活用できる運営体制が整っていなければ、かえって負担になる場合もあります。
物件を選ぶ際には、次の点も考えておきましょう。
必要なスタッフを確保できるか
店舗の広さに見合った売上を見込めるか
営業時間や営業日を無理なく設定できるか
設備やスペースを有効活用できるか
人件費や光熱費などを負担できるか
物件の条件だけでなく、自分の事業規模や運営体制に合っているかを考えることが大切です。
8.本当に儲かる物件を見極めるための考え方
では、どのような物件を選べば、利益を確保しやすくなるのでしょうか。
重要なのは、物件の評価を「良い・悪い」だけで判断しないことです。
自分の事業にとって必要な条件を整理し、売上と支出の両面から比較する必要があります。
物件を検討する際には、次の5つを確認してみましょう。
�� ターゲットとなる顧客がいるか
そのエリアに、自分の商品やサービスを必要とする人がいるかを確認します。
人通りの多さだけでなく、年齢層や生活スタイル、周辺施設なども参考になります。
�� 売上の根拠を説明できるか
想定する客数や客単価、営業日数などから、現実的な売上を試算します。
希望的な予測だけでなく、売上が下がった場合も考えておきましょう。
�� 家賃と経費の負担が適切か
家賃だけでなく、共益費、駐車場代、人件費、広告費、光熱費などを含めて、毎月の支出を確認します。
�� 開業までの総費用が予算内か
契約費用、内装工事費、設備費、看板代、備品購入費などを整理し、開業後の運転資金も確保できるか確認します。
�� 契約条件に問題がないか
業種制限、工事条件、解約条件、原状回復など、契約に関する重要事項を確認します。
これらを整理したうえで複数の物件を比較すれば、見た目や立地の印象だけでは分からない違いが見えてきます。
まとめ|選ぶべきなのは「いい物件」ではなく「利益を生み出せる物件」
店舗出店では、駅に近い、人通りが多い、外観がおしゃれ、家賃が安いなど、さまざまな条件が物件の魅力になります。
しかし、どれだけ条件が良く見える物件でも、自分の事業に合っていなければ、期待した利益につながらない可能性があります。
大切なのは、物件の人気や見た目だけで判断しないことです。
ターゲットとなる顧客がいるか
集客につながる立地なのか
家賃や経費を負担できるか
内装や設備に追加費用がかからないか
競合店との差別化ができるか
契約条件に将来的な負担がないか
自分の事業規模に合った物件なのか
これらを総合的に判断することが、出店後の経営を安定させるための第一歩です。
物件探しの目的は、条件の良い物件を借りることではありません。
その物件で無理なく営業を続け、しっかり利益を残せる環境をつくることです。
契約を急ぐ前に、物件の魅力だけでなく、事業との相性や収支計画まで確認してみましょう。
BRUNO不動産では
BRUNO不動産では、店舗・テナントのご紹介だけでなく、立地、家賃、初期費用、設備、契約条件などを確認しながら、お客様の事業計画に合った物件探しをサポートしています。
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物件の条件だけにとらわれず、開業後の経営まで見据えた物件選びを一緒に考えていきましょう。
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